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保険診療の裏側のお話

保険診療の裏側のお話

保険診療とは

皆さん、医療を受ける際に健康保険を利用されますよね?
基本は3割負担で受けることができます。
では、残りの7割は誰が支払うのでしょうか?
そう、国が支払います。
例えば3割負担の流れとしては、

治療を受ける→3割が自己負担として患者が支払う→医院は翌月の月初に行政へ請求をかける→その翌月に7割分の診療報酬が医院に入る

つまり、医院に満額が入ってくるのは実際に治療をした2ヶ月後ということになります。
遅いですね・・・
行政は不正がないようにチェックを行い、それが通ったら診療報酬を支払うという形をとっているため、どうしても遅くなります。

さて、この健康保険という制度ですが、ご存知の通り一部の人※以外、インプラントや矯正、セラミックといった治療には使用することができません。
※一部、というのは先天性の欠損が多かったりなど通常では稀なケースを指します。

ではなぜ、使うことができないのでしょうか?


保険の大きな制限

例外もありますが、基本的に保険適用できるのは傷病名があり、尚且つ機能の改善の時です。
傷病名がなかったり、審美目的の場合は使うことができません。
例えば、虫歯はう蝕症という名称があり、そのままでは歯がなくなるため、機能改善になります。
ホワイトニングは黄ばんでいる歯を白くするのが目的であり、傷病名もなければ機能改善でもありませんので保険は使えません。
歯科衛生士のクリーニングは特殊で、歯周病治療のために行なっているものは保険適用となりますが、あくまで予防のために行なっているものは傷病名がありませんので保険適用外となります。(予防の感覚的には人間ドックに近いかもしれませんね)

また、保険適用といっても、使える薬剤や器材、方法などかなり細かい制限があります。
そのため何度も時間をかけて行う必要が出てきます。
さらには型取り一つとっても精巧性に欠けるため、ちゃんと治ったか、と言われると疑問です。
思ったことありませんか?
「歯科治療は何回も通院させるから詐欺だ」と。
これ、仕方ないんですよね・・・
治療方法が限られている上に精巧性も低いので、丁寧にしようと思ったらどうしても回数がかかります。

保険診療、実は・・・

そんな保険診療、実は健康保険が制定されて歯科治療が保険で受けられるようになって以来、ほとんど内容のテコ入れがされていません。
どういう意味かわかりますでしょうか?
皆さんが受けている保険適用の歯科治療は、ほとんどが40年以上前の治療だということです。
これだけ様々なものが進化しているのに、です。
それを必死に時間かけて丁寧にしようと思うのですが、患者さんの多くはこの事実を知らないため、「なんでこんなに回数がかかるんだ!」とお怒りになるんですね。
だから、日本では自費診療が伸びました。
治療方法や時間の制限もなく、本当に良い治療を提供でき、タイムラグで2ヶ月後に報酬が入るなんてこともありません。

保険診療でできることも多いので、完全にダメなわけで決してありません。
しかし、日本の歯科治療は古い体制・大きな制限を受けた治療であることも否めません。
治らなくても最悪は仕方ない、くらいの気持ちで受けていただきたいのが本音です。(もちろんこちらは治すために精一杯やっています!)
2024年の法改正で少しずつ改善はされてきましたが、それでもまだまだ理想には程遠いでしょう。

はっきり言います。
日本の医療費は切迫しているので、これ以上を保険診療に望むことは厳しいでしょう。
自費診療をしてください、というわけではありません。
1本50万円のインプラントだって所詮は偽物です。歯の価値は50万円なんかではききません。
その決断をしなくても良いように、そもそも歯を大切にしてほしい。
そういう想いでこの記事を書きました。

皆さんの健康を心から願っております!
ドキっとされた方、歯医者さんへ行ってくださいね!

監修者紹介

経歴

院長 木村亮太

  • 平成25年医療法人岡田歯科 勤務
  • 平成23年 愛知学院大学歯学部 卒業
  • 平成25年 愛知学院大学歯学部附属病院にて臨床研修 修了